集団で学ぶ力の素晴らしさ:広島にて「仮説の立て方・磨き方講座」でした!

■連続講座:仮説の立て方・磨き方

冬から春にかけて、連続して広島にお邪魔しました。
ご依頼頂いていた研修は、「仮説の立て方・磨き方講座」です。

仮説立案から目標設定、調査の方法、その磨き方まで、グループワーク形式で集中的に学ぶことを目的とする講座でした。

 

第1回の講座の様子

 

■お伝えした内容

研修にご参加頂いていたご参加者の皆さまは、概ね毎回10~15名程度でしょうか。
広島県内で活動するNPO・NGOの皆さんが中心でした。
下は10代から上は70代まで、年齢や背景には相当なバラエティが^^

複数回連続の講座、しかも土日を使っての長時間の研修ということもあり、参加者の皆さまの意気込みは大変高く、こちらも毎度毎度熱が入りました。

・仮説とはなにか
・どんなことに気を付けて絞り込んでいけばいいか
・組織内・仲間とのコミュニケーションの進め方
など、できるだけ個別具体的にお話するよう気を付けて進めた時間でした。

第2回目の講座終了時。

■集団で学ぶ力の素晴らしさ

今回如実に感じたのは、「集団での学ぶ力のすばらしさ」です。

今回は、4回の講義を2回+2回に分けて、
・奇数回は講義と課題出し
・偶数回は宿題の結果を持ち寄り、メンタリングを行う
という形で進めました。

参加者は、個別の組織から1~2名ずつご参加いただいていましたので、受講生も相互に初対面の方々です。

しかしそこは同じように社会課題にチャレンジする仲間。
講義とワークとの往復を通じて、少しずつ学び合うコミュニティへと深化していったように感じます。

研修中盤。互いの仮説を伝えあって頂いている様子です。

偶数回では、受講生の皆さんが事前に取り組んだ課題・宿題に対してこちらがコメントをしたわけですが、後から聞いてみると、「他の団体へフィードバックをしている様子を見聞きするのが、一番学びになった」という意見が複数…。

そうなることを狙って進めていたので、こちらとしてはとても嬉しいお声なのですが、どうしてそうなったのかなあ、、と要因をちょっとブレイクダウンしてみると、

1.地理的な共通性
2.(個別課題は違えど)大きく言えば社会課題解決に取り組む仲間であり同志

という2つの共通点がベースにあった上で、

3.フィードバックを自分ごととして考えられる雰囲気や進め方の工夫(意識付けを含む)
4.「研修」であることのアドバンテージを伝える(安心してチャレンジしてもらう。失敗してもらえる雰囲気づくり
5.「なぜそれに取り組んでいるのか」「何が困っているのか」の共有(同じ空間にいる人を、単なる他人で終わらせない)

という点が、今回のポイントだったように思います。

 

(わたし自身もそうですが)自分のことは自分ではわからない、でも他者がフィードバックを受けている様子を「自分事」として受け取ることが出来ると、それはそれは大きな学びになるんですよね。

でも、連続講座だからといって、集団で学ぶ場が設定されているからといって、必ずそうなるわけでもなく。

特にインプット先行の講座だと、長時間同じ空間にいても、なかなかコミュニティにはなっていかないもの。

しかし、いったんスイッチが入ると、コミュニティ力は受講生の皆さんの学ぶ力をじわじわと高めるものです。今回は上のような要因が重なり、結果としてこちらの想定以上に参加者が相互に学びを深めてくださったように思いました。

例えば、こちらの団体の方のチャレンジはとても素晴らしかったです。
環境保全&体験教育系の団体さんです。

NPO法人 三段峡-太田川流域研究会さん。 自らチャレンジした調査結果をしっかりプレゼンして下さいました。

4回の講座期間中に、実際にモデルツアーを開催し、対象となる小学校の皆さんにアンケート、校長先生へのヒアリングなども行われ、報告レポートも試行錯誤して作成、それを最終回にはプレゼンして下さいました。

始めてのトライとのこと、もちろん完全な形ではないわけですが、でも短時間でよくぞここまで、と感じる内容でした。

こういうナイストライは、連続講座ならではです。
ここまでぐっとチャレンジして下さると、こちらとても多くのフィードバックをすることが出来ます。
そしてそのことは、受講生同士の学びにも繋がります。

実際、皆さんとても刺激を受けていたようで、私も嬉しかったです。

ただインプットするだけではない講座はこちらも色々と試されますが、その分喜びも大きいなと感じた瞬間でした。

受講生の皆さま、細部にわたり準備を頂いたひろしまNPOセンターの赤澤さん、ありがとうございました!
広島にまた、お邪魔できる日が楽しみです。

最後の記念撮影。カープのCだそうです。♡の方もいらっしゃいますが^^ それもまた良しということで^ ^

水谷衣里

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