素敵と思った3つの理由:社会的インパクト評価イニシアチブ ロードマップが初お目見え。
社会的インパクト評価イニシアチブ、第3回全体会合でした。
この日付けで、「社会的インパクト評価の推進に向けたロードマップ」が初お目見え。
事務局、ワーキンググループで練りに練られた提案です。
このロードマップ、何が素敵か、私なりに考えてみました。
1.社会的インパクト評価の定着に向けて、進むべき道の全体像が見渡せること
ロードマップの価値は、「全体を見通せること」にあります。
どんなプレーヤーが存在しているか。
それぞれのプレーヤーが、どんな役割を果たしていけば良いのか。
いつまでに?何を?どうやって?
今回のロードマップもまさにそんな、「少し先の未来」が「全体に」見渡せるものになっていると感じました。
プロセスを踏みながら、全体の道筋描けたことが、1つ目の素敵ポイント、だと思いました。
2.プレーヤーごとに、果たすべき役割が明示されていること
ここで言うプレーヤーとは、大きな括りで言うと、2つ。
①事業者=社会的課題解決に向けて実際に行動する営利・非営利の個別事業者
②資金提供者=財団、金融機関、個人、行政、民間企業など、事業者に資金を提供する側
です。
ロードマップではこの両者に加えて
③社会的認知を高める側=マスメディア、ソーシャルメディア
が加わり、3つのカテゴリ別に期待される役割が記されています。
つまり、これを見れば、誰が何をしていくべきか、その因果関係はどうなっているのか、理解が出来るわけです。
「私は何をすれば良いんだろう」、の答えががすっと入ってくる。2つ目の素敵ポイントはここだなぁ、と。
3.マルチセクターの協力の下で作られていること
今回のロードマップは、
・営利非営利を問わずそれぞれの立場で活動されている事業者の皆さん、
・助成財団をはじめとする資金提供側、
・シンクタンクや学術研究者、
・中間支援と言われるポジション、あるいはコンサルティング会社
などなどが参加して作成されています。
つまりは、2.で記した通り「プレーヤーごとに果たすべき役割が明示されている」上に、「それを実行する側も作成側に存在している」状態。
そう聞くと、ロードマップが「絵空事」にならず、実現していく可能性がぐっと高まる気がしませんか?
だから3つ目の素敵ポイントは、作成プロセスのマルチセクターからの参加があったこと、です。
今回のロードマップはバージョン1.0。
「ロードマップ制作作業部会」の皆さまによれば、今後もこのロードマップはアップデートされていくとのことです。
もちろん、長期的な観点で作成されたものですから、仮想部分も大いに含まれています。
が、「想像できる未来しか実現しない」のであれば、文字にし図に出来る時点で100歩、いや1000歩リード。
この先、現実社会にどう変化が起こり、課題解決が促進されていくか、引き続き注目していきたいと思います。